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 石燈篭には多く円柱の柱が使われていることから,石彫の技法として円柱の制作がある. 荒石から円柱を制作する伝統的な方法を記してみる.
 @底面を制作する.
 A底面と平行する上面を制作する.
 B底面と上面を垂直に結ぶ直線を制作する.
 C底面と上面にBの直線を基準に円(円柱の円)を記す.
 D円に外接する八角形を記す.
 E八角柱を制作する.
 F八角柱の頂点の部分を叩き,円弧に近づけていく.
  燈篭の柱の制作においては,正確な円柱にする必要はないので,
  伝統的にこの方法で柱を制作している.
  

 晩年のセザンヌは若い友人エミール・ベルナールにあてた手紙の中で, 「自然は球体,円錐体,円筒体として取り扱わなければならない・・・・・・・・・」と言っている.
 梅本は動物をテーマに彫刻をする中で,動物の体の断面の多くは楕円(二つの焦点が同一の場合は円)をしているのではないかと気づかされた. 胴体も足も頭も断面は円形をしており,それぞれの短い部分については円筒形をしていると云えるのではないかと気付かされた. 動物をテーマに彫刻する時にはそのように解釈して彫刻を行うようになった.


 梅本は円筒形を石彫する時には,伝統的な石彫で円筒形(円柱)を制作する方法を基にせず, 螺旋を描く向にノミを動かして制作した.そのように制作しながら,螺旋というのは円柱に接する線であるか疑問に思っていた. 数学の本を開いてみて,蔓巻き螺旋は円柱に接する螺旋だと知った. 石彫で制作する円柱は正確な円柱ではないが,円柱の部分である曲面を制作するときには,ノミを螺旋状に動かして直接作品の曲面を彫り上げていると云える. これが,梅本が石彫の経験の中で獲得した曲面の制作方法である. (2006.8.14記)
 
 
 
 
1 円柱の制作
2 石彫ふくろうを形作る曲面
 石彫にてフクロウを創っているが,その形は鳥としての梟の形を作ろうとしているのではない. 鳥としての梟,梟の担う文化史的意味などを総合し,石彫福郎の形を創りだしてきた.形としては動きのあるフォルムを創り出したいと思ってきた.
 福郎の形である曲面は尖ったところの無い曲面になるように作っている. このことを数学的に説明できないかと,スミルノフ「高等数学教程」のことなどを想い出してみたりした. 曲面が微分可能ならば尖った点を持たないといえるのではないか.
 数学を勉強したことはなく,微分のこともよく解からないが, 石彫では曲面を作り出す機会が多々あるので,曲線の傾きのことをチラッと考えながらノミを動かしている. 
3 錯視
 動物や鳥や魚などの生き物の形は,ほぼ左右対称になっている. 顔も体もほぼ対称な形をしており,目や耳は対称の位置にあるが,全く対称に位置している訳ではない. ただ,人が見るだけの場合は対称の位置にあるといえるし,そのようであるのが自然であると云える.
 石彫福郎の顔を作る時,顔の輪郭や目の位置を左右対称にすると,それを見た時,なにか違和感を覚える. 梅本は顔の中で目の位置を決める時,数値で測ることはしないで,自分の目で見て適当な所に決めてきた. 「数値を測り左右対称な位置に目を決めると,それを見た時違和感を覚えるのはなぜだろうかと疑問に思ってきた.」 
 人にはいろいろな錯視があるが,これも錯視の一つの例といえるのではないか. 石彫・木彫ともに伝統的な手法は,素材に精確な下図を描き,それを正確に等って彫り上げていく技法である, 梅本は素材の中にテーマのフォルムをイメージし,自分の目を媒介にフォルムを実現させることで彫刻作品を創り上げている.
石のふくろう誕生@
石のふくろう誕生A
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石のふくろう誕生D
マスコミ 掲載@
マスコミ 掲載A